【オーバンヒルズ(米ミシガン州)2022年3月15日PR Newswire=共同通信JBN】Nexteer AutomotiveとTactile Mobilityは、変化する路面(ぬれている、乾燥している、凍結しているなど)を検知し、タイヤ状況(タイヤ剛性、トレッドの深さなど)を検知することで、車両ヘルス管理、安全、性能全体を向上させるソフトウエアソリューションを発表した。このソリューションは、車両のステアリングシステムに組み込まれ、最新の高度な道路・タイヤ検知ソフトウエアを通じて、ドライバーと車両、道路のつながりを強化する。
▽「道路の感触」へのより深いつながり
道路からのフィードバックは、ドライバーに危険な道路状況の感触を提供するための重要な安全要素である。同社の新しいソフトウエアは、速度ゼロの車両の停車状態からスタートし巡航速度のクルージング(加速や減速をしないハイウエー運転など)までのあらゆる道路状況とスピードにおいて、路面の状況、摩擦を検知することができる。Tactile MobilityのバーチャルセンサーとアルゴリズムをNexteerの電動パワーステアリング(EPS)システムおよびソフトウエアに組み込みことによって、これを実現する。
従来のEPSシステムを搭載する現在の車両では、ドライバーは「道路の感触」のために特別に調整されたステアリングホイールとソフトウエアを通じて道路からのフィードバックを感じている。
この新しいソフトウエアソリューションは、従来のハンドルの感触を新しい領域に引き上げ、車両自体が路面情報をデータに変換し、車両がそれを収集し、解釈し、道路状況のシナリオに割り当てることによって、車両自体が道路を感知することを可能にする。
さらに、人と車両のインターフェースがなくなり、道路の感触を得るドライバーがいなくなるので、完全自動運転車両のステアリングの「感触」は独特の様相を帯びることになる。NexteerとTactile Mobilityの高度な道路検知ソフトウエアは、「感覚」を車両に提供することで、この重要な安全性のフィードバックを確保し、あらゆるレベルの自動運転車両における安全性と冗長性のレベルを高めている。
▽タイヤのヘルス管理
路面検知に加え、新しいソフトウエアおよびバーチャルセンサーは、全体の車両ヘルス管理に関係するタイヤのパラメーターとヘルスを測定する。例えば、このソフトウエアは、タイヤのトレッドの深さを長期にわたり確認・監視し、タイヤ交換時期をドライバーに警告する。この結果、事前のスケジュール保守によって、安全性、性能、利便性を強化する。
Nexteer AutomotiveのRobin Milavec社長兼最高技術責任者(CTO)兼最高戦略責任者(CSO)兼取締役は「新しい当社の道路タイヤ検知ソフトウエアは、EPSソフトウエアのNexteer専門技術とステアリング感覚チューニングをTactile Mobilityのセンシングテクノロジーおよびデータアナリティクスを組み合わせ、車両と道路とのつながりを向上させて、より安全、より信頼できる運転を実現する方法を浮き彫りにしている。この新しいソフトウエアが、ドライバーにとってあらゆる道路状況における全体の車両ヘルス管理、安全性、利便性の向上をもたらすことを大変うれしく思う」と語った。
▽機械学習、コネクテッドビークル&クラウドソーシング安全性関連データ
NexteerとTactile Mobilityのソフトウエアソリューションは機械学習を採用し、2000万マイル以上の走行から得た路面のパターンとタイヤ検知データを用いてきた。持続的な機械学習はソフトウエアの能力を増大させ続け、道路およびタイヤ状況を先行解釈するとともに、長期にわたり新優れたバーチャルセンサーとインサイトを提供していく。
データパターンを認識、解釈することに加え、このソフトウエアはクラウドコンピューティングを利用して、路面データを他の車両とリアルタイムで共有することもできる。路面情報のビークルツービークル「クラウドソーシング」は、車両が環境をより深く認識することを可能にし、その結果、安全性と交通の流れを向上させる。
▽モビリティー、保険、自治体などでの活用
NexteerとTactile Mobilityは、両社の最新ソフトウエアおよびデータ分析の応用が世界の自動車OEMを超え、安全な運転をサポートするために自動車保険業者などの関連セクターに、さらには道路保守の効率化、より安全なコミュニティー実現のための冬対策のために自治体などの関連セクターに進出すること期待している。
Tactile MobilityのShahar Bin-Nun最高経営責任者(CEO)は「Nexteerと提携し、われわれの安全性強化センサーをより多くの車両に提供して、あらゆる人のために道路や車両の安全性を向上させることを大変うれしく思う。触覚のインサイトによって、ドライバーは車両や道路状況に関するこれまで利用不可能だった情報を得ることになる。今回の提携によって、両社は自動車業界の効率的かつ信頼できるセンサーへの急激に高まるニーズに応え、完全な自立性への道を開くことができる」と語った。
▽NexteerとTactile Mobilityのコラボレーション
2021年1月、NexteerとTactile Mobilityはコラボレーションと(https://www.nexteer.com/release/nexteer-automotives-collaboration-with-tactile-mobility-complements-software-offerings-next-level-steering-feel/ )、Nexteer によるTactile Mobilityへの投資を発表した。このコラボレーションは、モーションコントロールソフトウエアに重点を置き、より安全でより信頼できる運転のためのオーバー・ジ・エア・アップデートとコネクティビティーを最大限に引き出す高度なソフトウエア提供を実現する。
▽NEXTEERについて
直感的なモーションコントロールの世界的リーダー、Nexteer Automotive(HK 1316)は、数十億ドル規模のグローバルなステアリングおよびドライブライン事業を展開、電動および油圧式パワーステアリングシステム、ステアリングコラム、ドライブラインシステム、先進運転支援システム(ADAS)、自動運転技術を相手先ブランド名で受託製造(OEM)し、納入している。Nexteerの製品ポートフォリオは、受託製造(OEM)向けの電動化、ソフトウエア、ADAS、オートメーションなどモビリティーのメガトレンドをサポートする。同社は26の製造工場、4つのテクニカル、ソフトウエアセンター、13のカスタマーサービスセンターを、北米、南米、欧州、アジア、アフリカに戦略的に配置している。同社は、BMW、フォード、GM、Stellantis、トヨタ自動車、フォルクスワーゲン、さらにインドや中国の自動車メーカーを含む世界の全主要地域の60以上の顧客に納品している。www.nexteer.com
▽TACTILE MOBILITYについて
Tactile Mobilityは、既存の車両センサー、人工知能を活用し、欠落していた「触覚」を車両に装備することによって、次の段階のモビリティー開発を可能にする。車両、道路、周囲環境に関する既存の車載センサーからデータを生成、収集、処理することで、Tactile Mobilityは、OEM、ティア1サプライヤー、保険業者、都市保守管理・計画部門が特定の目標に沿った革新的な製品、走行効率性、安全な運転体験を顧客に提供することを可能にする。Tactile Mobilityは2012年、Boaz Mizrachi、Yossi Shiri、Alex Ackermanによって設立され、BMWを含むOEM数社とすでに提携している。同社はイスラエルのハイファに本社を置いている。
Nexteer Media Centerへのリンク
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Nexteer & Tactile Mobility発表のメディアキットへのリンクhttps://nexteer.canto.com/v/SASK1M279O/album/P9CA2?viewIndex=0