S&P GlobalがYili Groupの格付け見通しを「安定的」に引き上げ、格付けは「Aマイナス」に据え置き

【フフホト（中国）2022年2月21日PR Newswire＝共同通信JBN】

＊成長を追求しつつ低レバレッジを維持するとのYiliのコミットメントが格付け見通しの「安定的」への引き上げをサポート

＊Yiliは有機的成長だけで2025年成長目標を達成可能

S&P Global RatingsはInner Mongolia Yili Industrial Group Co., Ltd. (「Yili」、伊利集団)の格付け見通しを「安定的」に引き上げるとともに、Yiliの長期発行体信用格付けを「Aマイナス」に、同社が保証する上位無担保社債発行格付けを「Aマイナス」にそれぞれ据え置いたと発表した。

S＆Pは、「安定的」格付け見通しは、Yiliが成長目標を達成する能力と規律を有しているという見解を反映するものだと述べた。S＆Pはまた、規律ある財務方針、堅調な有機的成長、安定したフリーキャッシュフローにより、Yiliは成長を追求する際に最小限のレバレッジポジションを維持することができると述べた。

現在世界5位の乳製品生産企業であるYiliは、新たな中長期的戦略目標を発表している。S＆Pは、2025年までに世界の乳製品プレーヤーのトップ3入りするためには、年間10％超の収益成長を達成する必要があると指摘し、Yiliは有機的成長だけでこれを達成することができると付言した。

データによると、Yiliは2021年1－9月に前年比15.23％増の850億700万人民元の総収入と同31.82％増の79億6700万人民元の純利益を記録した。

重要なこととしては、S＆Pは、同社がAusnutriaの戦略的買収を上回る規模の他の外部買収を行っても、Yiliのレバレッジ比率に重大な影響を及ぼすことはないと予測した。さらにS＆Pによると、同社の健全なEBITDA（金利・税金・償却前利益）成長と堅調な営業キャッシュフローが低レバレッジをサポートするはずである。

一方、Yiliの優れた運用コスト管理が原材料価格上昇の影響をより適切に相殺する可能性がある。Yiliはまた、粉ミルク事業向けに価格設定、プレミアム製品の組み合わせ、および利益率の高いレイアウトを行っている。S＆Pは、同社のEBITDAマージンが、2020年の11.1％から2021年と2022年には11.2-12.0％に段階的に上昇すると予測した。

一方、Yiliの流動性における優位性は、その強力な営業キャッシュフロー、バランスシート上の十分な現金準備と私募資金調達によりさらに強化されている。同社はまた、資本市場への強力なアクセスと、低クーポンレートの債券発行によって示されるように、長年にわたる銀行との緊密な関係を享受している。このことからS＆Pは、Yiliのフリー営業キャッシュフローは2022年には25億人民元から40億人民元を維持し、十分な営業キャッシュフローは2023年の資本支出増加をサポートすると予測した。

Yiliは2021年末、高品質開発、卓越した業績など、主要分野にわたる企業価値の創出に関する新しいビジョンを発表した。