【北京2021年12月1日PR Newswire=共同通信JBN】
*プロジェクトは総投資額4億7077万ドルで操業開始時には年間2万トンのグリーン水素を生産
*年間約48万5000トンの二酸化炭素排出量削減を予想
*プロジェクトは地元の域内総生産(GDP)に平均2040万ドルを貢献し、税収282万ドルをもたらす
China Petroleum & Chemical Corporation(HKG: 0386、「Sinopec」)は11月30日、北京、ウルムチ、クチャの各市でオンライン形式の着工式を開催し、中国初の1万トンの太陽光発電のグリーン水素試験プロジェクトであるSinopec Xinjiang Kuqa Green Hydrogen Pilot Project(Sinopec新疆ウイグル自治区クチャ・グリーン水素試験プロジェクト、「プロジェクト」)が正式に建設を開始したと発表した。このプロジェクトは、完成時にはグリーン水素を年間2万トン生産し、世界最大の太陽光発電のグリーン水素生産プロジェクトとなる。
中国の「デュアルカーボン」目標とグリーンな低炭素開発の追求を支援するSinopecの誓約の具体的な行動であるこのプロジェクトは、グリーン水素産業チェーンの発展のほか、新疆ウイグル自治区の経済的、社会的発展を推進し、中国のエネルギー安全保障を確保し、エネルギー産業の変革とアップグレードを前進させる上で極めて重要である。
プロジェクトは、総投資額30億元(4億7077万ドル)の大規模太陽光発電を直接利用する水素生産プラントで、主に太陽光発電、送電・変電、水電解による水素、水素貯蔵、水素輸送の5つの分野で構成されている。
プロジェクトの一環としてSinopecは設備容量300MWで年間発電量6億1800万KWHの新たな太陽光発電所、年間容量2万トンの電解水素プラント、水素貯蔵容量が標準21万立方メートルの球状の水素貯蔵タンク、容量が毎時標準2万8000立方メートルの水素輸送パイプラインを建設する(支援送電・変電設備を含む)。
プロジェクトは2023年6月に完成して稼働を開始する予定で、このプラントで生産されるグリーン水素はSinopec Tahe Refining & Chemicalに提供され、水素生産に使われている従来からの天然ガスと化石エネルギーに置き換わっていく。二酸化炭素の排出量は年間48万5000トン削減される見込みで、プロジェクトは地元の域内総生産(GDP)に平均2040万米ドルを貢献し、282万米ドルの税収をもたらす予定である。
SinopecのMa Yongsheng社長は「水素エネルギーは、開発に最も可能性があるクリーンエネルギー源の1つである。この試験プロジェクトは新疆ウイグル自治区の資源の豊かさの優位性を最大限に発揮しており、Sinopecがトップの水素エネルギー企業を構築するための主要なプロジェクトである。また地元企業の協力にとっても主要な戦略的実績で、新疆ウイグル自治区の社会・経済発展の推進にとって大きな意味を持っており、エネルギー変革を進め、中国のエネルギー安全保障を確保し、世界経済の持続可能な発展を支援していく」と語った。
このプロジェクトは、豊かな資源、グリーンな低炭素、大規模応用、技術的ブレークスルーという4つの大きな優位性を持っている。これは、風力と太陽光による発電、グリーンな送電、グリーンな電力による水素生産、水素貯蔵、水素輸送、グリーン水素精製を結合した全ての過程でのグリーン水素の生産と応用の試験プロジェクトである。完成してフル生産に入れば、プロジェクトはグリーン水素精製に新たな開発の道筋を提示し、二酸化炭素排出削減達成のための大規模なグリーン水素応用に大きな影響を及ぼすだろう。
一方、プロジェクト建設に使用されている主要な装置・機械類やコアとなる材料は全て中国で製造されており、それには太陽光発電モジュール、水電解水素生産での「核心的」電解槽、水素貯蔵タンク、水素パイプラインなどが含まれ、これは中国の水素生産装置産業の急速な発展にとって極めて重要なことである。
Sinopecは「デュアルカーボン」目標達成に重点的に取り組む中で、グリーン水素産業の発展をリードし、石油化学産業のグリーンで低炭素の発展を積極的に推進している。中国最大の水素メーカーとしてSinopecは現在、年間約390万トンの水素を生産し、グリーン水素技術の観点からSinopecは同社初の自社開発のPEM水電解水素生産ステーションを活用している。
詳細はSinopec(http://www.sinopec.com/listco/en/ )を参照。