【深セン(中国)2021年10月28日PR Newswire=共同通信JBN】モバイルインターネット向け通信、エンタープライズ、消費者技術ソリューションの国際的大手プロバイダーZTE Corporation(0763.HK / 000063.SZ)は26日、2021年10月25日にオンラインで開催されたGlobal Analyst Conferenceで、同社のXie Junshi副社長兼最高執行責任者が「Winning future with digital intelligence(デジタルインテリジェンスで未来を勝ち取る)」と題した基調講演を行ったと発表した。Xie氏の講演では、企業の位置付け、開発目標、戦略的取り組みなど、デジタル経済の時代における同社の展望が示された。
次の戦略期間に向け、ZTEは「3つの戦略、2つのカーブ」の原則に基づき、飛躍的な発展を遂げる。「3つの戦略」とは、イノベーション、グローバリゼーション、エンドツーエンドの製品ソリューションである。「2つのカーブ」とは、ZTEは地歩固めを続け、第1カーブで通信事業者の事業の着実な成長を維持しつつ、第2カーブでは政府・法人事業、端末事業、新規事業の急成長を達成するため、新たな地平を切り開いていくことを意味する。
それと同時にZTEは、新常態における不確実性という課題に適応するため、強靭性の高い事業体になるべく力を尽くすとともに、同社の長期に持続可能な発展を達成するため、グリーンで低炭素な戦略を堅持していく。
Xie氏によれば、ZTEは毎年、堅調な成長率を維持することで、2-3年のうちにFortune Global 500入りを目指している。
講演の原文は以下の通り。
親愛なる友人の皆様、おはようございます、こんにちは、そしてこんばんは。デジタル経済の時代におけるZTEの役割、目的、戦略を紹介できるのをうれしく思う。前回のGlobal Analyst Conferenceから5年が経過した。この間、当社はグローバル環境とZTE内部で大きな変化を目の当たりにしてきた。ZTEは現在、新たなビジョンとミッションを定め、さまざまな課題に直面しながらも、より大きな価値を生み出すという目標に向かって邁進している。Global Analyst Conferenceを通じて、ZTEについてもっと知ってもらい、気軽に意見を聞かせていただきたい。
▽新時代の「デジタル経済の推進役」を目指す
既知のことかもしれないが、ZTEは1985年、誰もが手ごろな料金で電話をかけ、手軽にコミュニケーションを取れるようにすることを目指して設立された。ZTEは設立当初から、通信と独立したイノベーションに取り組んできた。
当社は36年間、初心を忘れず、たゆまぬ努力とイノベーションで「個人、家族、企業、社会」をつなぐことを目指してきた。当社は、「あらゆる場所でコネクティビティーと信頼を可能にする」「より良い未来のために継続的イノベーションで世界をつなぐ」というビジョンとミッションの実現を決意している。
ZTEは現在、CTからICT分野へと成長している。チップセット、データベース、オペレーティングシステムなどのコアデジタル技術を開発し、完全なクラウドネットワーク・エンドソリューションを提供している。また、ネットワークの展開、運用・保守、および管理にインテリジェントで効率的なツールを使用している。さらに、グリーンテクノロジーによる持続可能な開発にも取り組んでいる。当社のデジタルソリューションにより、効率的で信頼性の高いデジタルインフラを提供する、「デジタル経済の推進役」となることを目指している。
▽「Fortune Global 500」企業を目指し、革新的な取り組みで地歩固め
この役割を果たすため、当社は、2021年が非常に重要な年となる、具体的な開発戦略を策定した。2020年から2021年までの戦略期間は、中国の5G構築へのさらなる参加と、海外での主要製品の市場地位向上により、第1カーブにおける事業の堅調な成長の維持を目標としている。一方、法人事業への投資強化、消費者事業の構造調整、新規事業の拡大を通じて、第2カーブの事業開発を促進したいとも考えている。次の戦略期間では、第1カーブの強固な基盤を足掛かりに質の高い成長を維持しつつ、より重要なこととして、第2カーブで新たな地平を切り開き、急成長を実現する決意を固めている。
当社の次期の目標は、リスクに機敏に対応し、新規事業のチャンスをつかめるようZTEの強靭性を向上させ、世界のトップ500企業の仲間入りができるよう、毎年の成長を維持することである。
それでは、現在の戦略期間における当社の業績を見ることにする。パンデミックや刻々と変化するグローバル環境にもかかわらず、技術革新の推進と健全で効率的な経営の強化による、質の高い成長という目標は基本的に達成した。2020年、通信事業者事業、法人事業、消費者事業は顕著な伸びを示し、売上高は11.8%増加、営業キャッシュフローは37.4%増加した。
2021年、当社は質の高い成長を維持し、収益性を高めた。上半期の財務報告書に示されているように、当社の売上高は前年同期比12.4%増の530億人民元に達し、収益は中国市場、海外市場ともに10%を上回る伸びを示した。継続的なコスト構造の見直しにより、売上総利益率は2.7%増の36.1%になった。上半期の純営業キャッシュフローも過去最高となった。通信事業者事業では、中国における5Gワイヤレス、コアネットワーク、ベアラネットワーク製品の市場シェアの拡大で、着実な成長を維持している。上半期の法人事業の収益は17.7%増加、中国の法人事業は50%超伸び、サーバー・ストレージ製品は倍増した。消費者事業の売上高は66.6%増の123億人民元だった。内訳は、家庭用端末の売上が90%超、スマートフォンの売上が40%超増加した。
▽持続可能な発展を実現するため、「3つの方向、2つのカーブ」の原則を堅持
当社は、ZTEの将来の発展に不可欠な2022年を次の戦略期間と考えている。
当社は同期間に、イノベーション、グローバリゼーション、エンドツーエンド・ソリューションに焦点を当て、第1カーブでの安定性を確保しつつ進歩を追求し、第2カーブで急加速を図り、持続可能な発展を実現していく。
まずはイノベーションについて。ZTEは創業以来、独立したイノベーションに取り組んできた企業だ。当社のコア・コンピタンスは、顧客に価値を生み出すことができる革新的な技術にある。例えば、当社は1990年代に中国初の大容量デジタルSPCスイッチングシステム「ZXJ10」を発売、2009年にはSDR基地局を発表し、Pre5G Massive MIMOソリューションでMWC 2016のBest Mobile Technology Breakthrough賞とCTO's Choice 2016賞を受賞した。当社は「コネクティビティー」と「コンピューティングパワー」に集中してチップセット、アルゴリズム、アーキテクチャなどのコア技術の開発を強化し、鍵となる製品や技術の探求と研究開発をさらに進めていく。
コネクティビティーに関しては、最大の価値を生み出すため、5G先端技術の研究開発の加速を目指している。また、6Gの研究にも着手しており、再構成可能なインテリジェントサーフェス(RIS)などの主要技術の採用も加速させていく。さらに、当社は光ネットワークの性能向上にも力を入れている。例えば、当社は全光ネットワークの伝送容量を大幅に増やした。コンピューティングパワーについては、次世代クラウドインフラの研究開発を強化し、AIやビッグデータのPaaSやSaaSへの統合を進める。当社はさらに、持続可能な開発のためのグリーンデザインを非常に重視している。具体的には、機器の消費電力を削減するために新たな材料、コンポーネント、設計を採用し、AIなどの技術を活用してインテリジェント制御を通じたネットワーク運用時の電力効率を向上させてく。
ZTEは投資を増やし、イノベーションを強力にサポートする。当社は、将来性のある技術の探求と研究開発のために「Future Lab(未来ラボ)」を設立した。また、トップレベルの大学や研究機関と提携し、イノベーションのための長期的な協力体制を構築している。当社は現在、パートナーと共同で、CTや先進的な製造業の分野で800を超えるプロジェクトを立ち上げている。こうした取り組みを通じて、技術革新を促進し、業界のパートナーとさらなる価値を生み出せると考えている。
2番目は、さらなるグローバル化である。当社は、コンプライアンス、サイバーセキュリティー、事業継続管理への取り組みをベースに、グローバル化に取り組んでいる。通信事業者事業、すなわち第1カーブでは、グローバル市場での堅実な成長の維持を目指している。
中国市場では、当社は主要サプライヤーから大手サプライヤーへと成長することに集中しており、それには主要製品の市場シェア拡大が必要になる。さらに重要なのは、要求に応えるだけでなく、顧客の需要を喚起して、市場の後発組からリーダーへと飛躍する必要がある。この目標を達成するため、当社は製品のイノベーション、機動的な研究開発、効率的な納品をさらに改善する。
海外市場では、優先順位の高い市場や戦略的製品に注力する。具体的には、アジアの新興市場、大手通信事業者市場、欧州の戦略的市場への投資を拡大するとともに、5Gネットワークや固定光ネットワークの構築、既存の4Gネットワークの再構築、輸送ネットワークのアップグレード、スマートフォンや家庭用端末のバージョンアップなどを通じて、当社製品のプレゼンスを最適化する。当社は、変化するグローバル環境の中でチャンスをつかみ、健全な経営と着実な成長を実現していく。
3番目は、エンドツーエンド・ソリューションである。エンドツーエンド・ソリューションの一環として、ZTEの今後の成長に欠かせないのが端末機器である。組織再編とブランド統合を経て、当社は現在、より多くのチャンネルパートナーと協力し、スマートフォン、産業用端末、家庭用情報端末、統合型イノベーション端末など、端末機器の包括的な製品ポートフォリオを提供している。
競争力向上に伴い、ZTEは中国と海外の両市場で端末製品の販売を促進する。継続的な技術革新とさらなる投資により、ZTEは端末事業をリードしており、中国では新たな高みに到達、海外でも着実な成長を維持している。2021年には1億台以上の消費者機器を出荷する予定で、そのうち50%には自社開発のチップセットが搭載される。
▽第2カーブで事業の急成長を実現するためのイニシアチブ機能の強化
第1カーブで事業を強化した後、第2カーブで事業を急成長させることが次の戦略期間の重要課題となる。
当社は、マーケティング、チャンネル、ソリューションなどの面で法人事業への投資を増やす。また、社内のリソースを統合し、ブランディング、サプライチェーン、クラウド・ネットワーク・エコシステムにおける当社の総合的な優位性を最大限に活用して、法人事業の成長を促進する。チャンネル能力向上については、ITリソース、プロセス、インセンティブ、トレーニングなどを継続的に改善することで、サービスを包括的に強化する。
加えて、データ通信、サーバーとストレージ、分散型データベース、データセンター製品などの主要製品の競争力を強化するとともに、電子政府、エネルギー、金融、インターネット、輸送といった主要部門におけるソリューション・マーケティングをさらに強化する。シナリオに基づく統合的ソリューションを提供することで、法人市場における総合力の向上を目指す。
第2カーブで急成長を遂げるには、自動車用電子機器やデジタルトランスフォーメーションなどの新事業も開発する必要がある。
ZTEは2021年3月、自動車用電子機器製品ラインを立ち上げ、デジタル車両の基礎技術やコアコンポーネント、インテリジェントなコネクテッド製品やソリューションの提供を目指している。ZTEはパートナーと協力して、カスタマイズされた究極の自動車体験を提供し、最終的にはインテリジェント車両、最適ルート、強力なクラウドのネットワーク構築を目指している。当社の製品は、チップセット、ハードウエアおよびソフトウエア・プラットフォームから、インテリジェント運転アルゴリズム、インテリジェント車両インフラまで多岐にわたる。特筆すべきは、当社が今夏、China First Auto WorksおよびShanghai Automotive Industry Corporationと戦略的協力協定を締結したことだ。
当社はさらに、企業のデジタル化がもたらすビジネスチャンスの獲得にも努めている。この観点から、ZTEはクラウド技術を事務作業、研究開発、業務のデジタル化に適用し、企業のクラウド化を進めてきた。当社は、実践を通じて独自の方法論を確立し、一連のモジュール製品とソリューションを開発した。つまり、ZTEは法人向けデジタルトランスフォーメーション・サービスプロバイダーになった。ZTEのデジタルトランスフォーメーション・ソリューションは、クラウドネットワーク・ファウンデーション、データ・プラットフォーム、統合ポータル、デジタルオフィス、デジタルプロダクション、デジタル・サイバーセキュリティをカバーしている。これらのモジュール式コンポーネントライブラリーにより、ZTEはさまざまな企業の業務分野に的を絞ったサービスを提供し、企業のデジタルトランスフォーメーションを加速させている。
こうした新規市場でチャンスをつかむことで、ZTEは第2カーブで事業を急発展させることができるはずである。
▽新常態の不確実性に対処するためのZTEの強靭性の向上
第1、第2カーブで事業の成長を促すZTEの戦略を紹介してきたが、この目標を達成するには、持続的な発展を担保する能力を身につける必要がある。
COVID-19の発生以来、グローバルな変化は、従来からの課題に加えて多くの不確実性があることをわれわれに警告した。当社は、不確実性に対処する鍵は、予期せぬ変化への迅速な適応を可能にする強靭性だと認識している。次の戦略期間に向け、私たちは、ZTEを強靭性の高い組織にし、先読み、緩衝、適応、形成の各能力のさらなる向上に注力する。それにより、経営リスクに直面したときに、早期発見、力強い活力、迅速な回復を保証できるようになる。
俊敏性は成功を生む。強靭性に加えて、リスクにはより俊敏な対応が必要となる。デジタルトランスフォーメーションをしっかり推進し、社内外のバリューチェーンを拡大・円滑化し、ビッグデータを活用して全体のプロセスを最適化することで、企業の俊敏な経営を担保することが成功の鍵となる。
強靭な組織づくりには、デジタルトランスフォーメーションが必須条件で、そうすれば企業の業務品質や効率を高めることもできる。
社内の事務業務については、当社にはモバイルオフィスを可能にし、事業の継続性を保証するスマートフォンアプリ「Pocket ZTE」がある。2020年初頭には、自社開発のオフィスクラウドと研究開発クラウドにより、3万人超の社員が在宅勤務可能になり、勤務初日に95%の作業効率を達成した。当社は現在、デジタルプラットフォームを使って、オフィスで働くのと同じ効率を維持しながら、数時間で完全な在宅勤務態勢を整えることができる。
サプライチェーンについては、ビジネスプロセスの抜本的見直しとITシステムの再構築により、新しいネットワーク、モデル、プラットフォームを構築した。従来の深センを中心としたサプライチェーンは、深セン、河源、南京、西安、長沙に多数のセンターを置き、さまざまな港、出荷センター、製造拠点、工場を巻き込んだサプライチェーン・ネットワークへと変化した。加えて、ビジネスをオンライン化し、ビッグデータやAIを活用して、需給の変化やリスクをリアルタイムで表示する、主要事業のインテリジェント管理を実現した。インテリジェント業務センターを設置し、サプライチェーン・ネットワークの強靭性を飛躍的に高め、事業の継続性を保証している。
マーケティングやエンジニアリングの提供における当社の強靭性は、デジタル技術を活用することで向上した。パンデミックがもたらす課題に直面した際には、訪問、デモンストレーション、展示、テストのためのオンラインチャンネルを迅速に立ち上げ、顧客との円滑なコミュニケーションを確保した。さらに、当社はグローバル・クラウド配送センターを立ち上げた。エンドツーエンドの自動化ツールとデジタルシステムを活用して、通信事業者に非接触かつ即時のネットワーク展開と運用・保守を提供している。当社のクラウドソリューションにより、世界中のユーザーが200を超えるネットワークで簡単にサービスを受けることができる。
次期には、デジタルトランスフォーメーションを深化させて運用、研究開発、生産、外部業務の効率化を図り、強靭性の高いサプライチェーン、高い研究開発互換性、対応の速い運用、柔軟な納品のできるクラウド型企業へと進化させていく予定である。
持続可能な開発に関して、ZTEは常にグリーン開発戦略を堅持している。当社は、通信事業者にグリーンICTの基盤を提供、デジタルイノベーションで垂直産業を支援し、エネルギー効率の向上を目指している。ZTEは、グリーン生産と循環型経済を通じた低炭素事業に取り組んでおり、二酸化炭素排出量の削減に貢献している。
ZTEの発展に極めて重要なこの時期に、私たちは、オープンで協力的な姿勢で顧客やパートナーとウィン・ウィンの未来を築いていきたいと考えている。世界情勢が不確実な中、ZTEは開発戦略を堅持し、リスクに弾力的に対応し、イノベーションを通じてより大きな価値の創造に努めていく。世界中の顧客やパートナーと協力すれば、あらゆる場所でコネクティビティーと信頼性を実現することはできると確信している。
ご清聴を感謝する。
▽メディア問い合わせ先
Margaret Ma
ZTE Corporation
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