【北京2021年10月11日PR Newswire=共同通信JBN】中国初の商業的に開発・運営されている大規模シェールガス田であるChina Petroleum & Chemical Corporation(HKG: 0386、「Sinopec」)の涪陵(ふりょう)シェールガス田は10月8日、400億立方メートルのシェールガスを生産し、中国におけるシェールガス累積生産量の新記録を樹立したと発表した。グリーンガス源の安定した供給は、長江経済ベルトに沿った6つの省の70を超える都市の2億人以上の住民に利益をもたらしてきた。
シェールガスは、有機物に富む泥頁岩とその中間層に吸着状態または遊離状態で存在する、非在来型天然ガスである。シェールガスの主成分は、クリーンで効率的なエネルギー資源であり、工業用化学物質であるメタンであり、住宅用ガス、都市の熱供給、発電、自動車燃料、化学品生産に広く使用されている。
Sinopecの涪陵シェールガス田は、現在2000万立方メートルに達するガス日量生産を擁し、4000万世帯のガス需要を満たすことができ、迅速なクリーンエネルギー移行に貢献し、国家エネルギー安全保障を確保し、カーボンピークとカーボンニュートラルの目標達成を支援する。
涪陵ガス田は重慶市涪陵区に位置し、中国の四川東ガスパイプラインの主要なガス源の1つで、長江経済ベルトにおけるSinopecのガス普及促進の基盤である。同ガス田の建設は2012年12月に始まり、当時、北米以外での世界初の主要な商業用シェールガスの発見だった。このプロジェクトは2014年3月に予定より早く商業開発に入り、中国初の商業開発を伴う大規模シェールガス田となった。また、中国は米国とカナダに次いでシェールガス商業開発を達成した世界で3番目の国となった。
同ガス田は2017年に年間生産能力100億立方メートルで予定通り稼働開始し、二酸化炭素排出量を年間1200万トン削減した。これは、1億1000万本の植林、ないし800万台の車を路上から取り除くことに相当する。涪陵シェールガス田開発の成功は、中国のエネルギー開発の歴史に新たなマイルストーンを樹立し、同国のエネルギー革命の新たな章を開いた。
シェールガス開発のための「中国のスピード」を実現する革新的管理モデル
Sinopec Jianghan Oilfield Companyは、世界クラスの基準をベンチマークし、生産組織と運用、および標準化された建設を最適化し、ガス田の生産性と建設を大幅に加速および改善して、わずか3年間で100億立方メートルのシェールガス生産能力を構築した。同ガス田は中国初の100億立方メートルの大規模シェールガス田となり、世界を席巻した「中国のスピード」を実現した。
現在、掘削とフラクチャリングの建設期間は半分に短縮されている。同ガス田のJiaoye 1HF発見井は、3000日以上連続生産している。もう1つの坑井であるJiaoye 6-2HFは、国内シェールガス井の最長の開発期間と最高の単一坑井累積生産量で2つの記録を維持する中で、3億3000万立方メートル超のガスを生産している。
2020年10月の中国自然資源省の評価によると、涪陵シェールガス田の確認総埋蔵量は7926億4100万立方メートルに達している。
Sinopecはゼロから始めて、継続的に探査、フラクチャリングを行い、長大な水平井の段階的フラクチャリングガステストおよびグリーン開発を含むシェールガス開発の5つの技術システムを統合し、中国の大規模シェールガス探査・開発の強固な理論的および技術的基盤を構築した。
Sinopecは2014年11月、涪陵シェールガス田発見により、第5回World Shale Oil & Gas Summit(世界シェールオイル&ガスサミット)から「International Pioneer Award(国際パイオニア賞)」を授与された。2018年には、「Efficient Exploration and Development of Fuling Large-scale Marine Shale Gas Field(涪陵大規模海洋シェールガス田の効率的探査・開発」プロジェクトがNational Science and Technology Progress Awardsの最優秀賞を受賞した。
シェールガス開発で「中国のスピード」を実現しているSinopecの詳細な情報は (http://www.sinopec.com/listco/en/ )を参照。