【北京2021年6月30日PR Newswire=共同通信JBN】State Grid Corporation of China(中国国家電網、SGCC)は、SGCCの子会社State Grid Jiangsu Electric Power Co., Ltdが29日、Pangdong DC中央変換施設の運用を開始したことにより、直流(DC)配電における新たな技術的な躍進を達成した。
AC/DC変換と配電のために機能するPangdong変換施設は、State Grid Jiangsuの実証的な低電圧と中電圧(LV/MV DC)配電プロジェクトのため2つの「心臓部」のうちの1つとしての役割を果たす。このプロジェクトが今年8月に完了すれば、最大の規模と完全な電圧レベルおよび最新の技術的設備を備えた世界をリードするLV/MV DC配電システムになるとみられている。
2018年に国家主要R&Dプロジェクトに指定され、昨年5月に建設が始まった実証プロジェクトは、State Grid Jiangsuが運用を担当する。直轄市用、産業用、商業用、家庭用の使用などあらゆる状況を対象にしたLV/MV DCシステムを構築するため、中国東部の江蘇省蘇州市にある呉江経済開発区内のPangdongとJiuliに2カ所のDC中央変換施設(「心臓部」)を建設した。10.5MWの累積DC負荷があるシステムでは、異なる電力需要を満たすため10KV、750V、375Vという異なるDC出力が可能だ。
State Grid Jiangsu傘下のState Grid Suzhou Power Supply Companyの運用・検査部Yang Chen副部長によると、新たに運用が開始されたPangdong変換施設は、例えば10KV ACを10KV DCに変換し、需要に応じて変圧器を通して異なる電圧レベルの直流電力を供給することができる。
Yang氏は、Pangdong変換施設は全配電網の管制センターでもあると述べ、配電網で障害が起きても電力供給は100ミリ秒以内に復旧でき、最新の管理システムと調整システムで電力供給の信頼性を99.999パーセントまで高めると強調した。
プロジェクトでは、93件の特許が受け付けられ、12のソフトウエア開発が登録され、6つの国内外の規格が結集されており、これまでにシステム企画と設計、主要な設備の開発、運転管理技術、システム保護技術の分野で大きな躍進を果たしたと指摘されている。
State Grid JiangsuのYuan Dong設備部副部長によると、実証プロジェクトは統合されたDC配電と電力利用に向けた建設、運転、保守のモデルを探り、世界的なエネルギー変革や電力消費変化への体験を提供することが期待されている。
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