【北京2021年6月24日PR Newswire=共同通信JBN】6月17日から中国の宇宙ステーションのコアモジュールに滞在中の3人の中国人宇宙飛行士は23日、初めて地球と電話での長距離対話を行った。
Nie Haisheng(56)、Liu Boming(54)、Tang Hongbo(45)の3氏は現在、地球の上空約380キロメートルの中核モジュール「天和」に滞在している。これまでの中国の最長かつ2016年以来の有人宇宙ミッションである。
中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は23日、テレビ会議システムを通じて3人の宇宙飛行士にあいさつし、宇宙ステーションへの移動成功を祝い、彼らの任務に謝意を表した。
中国共産党中央委員会総書記で中央軍事委員会主席でもある習氏は、3人の健康、生活、任務について「そちらの生活はどうか」と尋ねた。宇宙空間の無重力状態のため、3人はこの会話中、一時的に両足を中核施設の床にストラップで固定していた。
ミッションコマンダーであるNie氏は「総書記、お気遣いに感謝します。われわれの健康状態は良好で、宇宙での作業は順調に進行中です」と話した。
▽習氏は中国の宇宙ミッションを称賛
習氏はビデオ通話の中で「宇宙ステーションの建設は中国の宇宙飛行事業にとって重要な一里塚である」と述べた。
習氏は「これは、人類による宇宙の平和利用に新たな領域を開く貢献となる。あなたたちは新時代の中国の宇宙飛行事業に奮闘している無数の人たちの代表だ」と語った。
これまでの中国の宇宙飛行士による最長の宇宙滞在期間は33日だった。
China Academy of Space Technology(中国空間技術研究院、CAST)の宇宙ステーションの副主任設計者であるBai Linhou氏は、以前に行われた新華社とのインタビューで「過去のミッションでは、われわれは宇宙飛行士と共に水と酸素を送り込んだ。しかし3-6カ月間の滞在では、水と酸素で貨物船が満杯になり、他の必需品や必要物資を載せる余地がなくなる。そこでわれわれは、中核施設に尿、呼気凝縮液(EBC)、二酸化炭素を再利用する新たな生命維持システムを設置した」と語った。
3人の宇宙飛行士が現在滞在しているコアモジュール「天和」は全長16.6m、最大直径4.2m、離陸重量22.5トンである。これは中国が開発し打ち上げた宇宙船の中で最大である。
中国の航空宇宙工学がフレキシブル太陽光パネル、軌道上での組立て・保守、および、とりわけ、新たな生命維持システムを含む主要な技術の検証を実行するのに役立つと期待されている。
今年5回の打ち上げミッションを完了した中国は、2022年に2つの実験モジュール「Wentian(問天)」と「Mengtian(夢天)」、2機の貨物船の打ち上げ、2機の有人宇宙船を含むさらに6回のミッションを予定し、宇宙ステーションの建設完了を目指す。
中国当局者は、新しい宇宙ステーションは中国人のためだけではなく、世界に開かれたものになると述べた。
China Manned Space Engineering Office(中国有人宇宙事業弁公室)のHao ChunディレクターはCGTNとのインタビューで、中国の宇宙ステーションは、外国人宇宙飛行士と科学実験に関するグローバルな協力を大いに歓迎すると述べた。
中国の宇宙飛行士が宇宙から地上と対話: