【北京2021年6月1日PR Newswire＝共同通信JBN】約2週間前、中国は初の火星着陸に成功し、中国宇宙開発における重要なマイルストーンに世界の注目を集めた。
5月28日、自強とイノベーションに重点を置いた国家発展への戦略支援としての科学技術は、北京で開催された中国科学技術協会（China Association for Science and Technology）第10回全国代表大会で中国の開発ロードマップの中で再び強調された。
▽科学技術の自立自強
中国の習近平（Xi Jinping）国家主席は、約3000人が出席した大会で演説し、中国を科学技術の先進国に築き上げ、より高いレベルで科学技術の自立と自強を実現させるための取り組みを加速する必要があると述べた。
習国家主席は、重要分野の中核技術で飛躍的前進を実現することの重要性に言及するとともに、大手企業が主導し、大学・機関や協調的なイノベーション団体が支援するイノベーション連合による近代的な科学技術システムの構築を強調した。
同氏は、最も緊急かつ喫緊の問題を対象にした主要な科学技術の課題における問題解決を促し、中国の即時および長期的なニーズから前進することが必要であると指摘した。
同氏は、新たな認識のフロンティアを押し広げるには基礎的かつ斬新な研究が極めて重要であると付け加えた。
科学イノベーションにおける中国の自立の追求は、北斗衛星測位システム、月および火星探査、中国独自の宇宙ステーションの建設を含む宇宙開発、有人深海潜水艇「奮闘者」など、さまざまな成果に反映されている。中国は独自の高速鉄道技術、5G通信技術、人工知能も開発している。
同氏はまた、国家研究所・科学研究機関、ハイレベル研究大学、大手科学技術企業の役割を強調し、それらが一層戦略的かつ重要な科学技術の成果を挙げ、中国の全体的発展と長期的利益に影響を及ぼす主要な科学技術の問題の解決を目指して努力するよう求めた。
同氏は、世界的な影響力を持つ一流の科学技術人材を育成し、多数のイノベーションチームを着実に支援し、より質の高い技術とスキルを持つ人材を養成するための取り組みが重要であると述べた。
▽イノベーション主導の開発戦略
習国家主席は、中国の国民経済と社会発展のための第14次5カ年計画（2021-2025年）および2035年までの長期目標の中で言及された新たな開発利点の開発と形成を追求する上でイノベーションの重要性を再度強調した。
2016年に中国政府は、中国を2020年までに最も革新的な国家の1つに、2030年までに主要なイノベーション国家に、2049年の中華人民共和国建国100周年までに主要な世界的S&T（科学技術）大国にするという目標を掲げた。
習氏は、科学技術システムの改革を深化させ、全面的なイノベーションを支援する基本システムを構築するための取り組みが必要であると述べ、重要な科学技術イノベーションのまとめ役としての国家の役割が十分発揮されなければならないと付け加えた。
習氏は、国家の戦略的科学技術の原動力である中国科学院と中国工程院は主導的役割を果たすべきであると指摘し、中国科学技術協会は政府と科学技術従事者の架け橋としての責務を担わなければならないと付け加えた。
同氏は、公衆衛生や気候変動などの分野でグローバルな科学技術ガバナンスに深く関与し、人類共有の未来を持つコミュニティーの構築に中国の科学技術をさらに貢献させるための努力を求めた。
中国国家主席はまた、5月30日の中国の「全国科学技術者の日」を前に、全国の科学技術従事者に挨拶を行った。
