イエナ(ドイツ)
2021年5月26日
/PRNewswire/ -- 血管薬剤送達デバイス専門企業Concept Medical Inc.(https://www.conceptmedical.com/ )は、大腿膝窩動脈疾患におけるシロリムスとパクリタキセルの薬剤溶出バルーン血管形成術を直接比較するSIRONAランダム化比較試験(RCT)の進捗状況を公表する。
SIRONAは大腿膝窩動脈疾患治療で、シロリムスの薬剤被覆バルーン(DCB)(MagicTouch PTA(https://www.conceptmedical.com/product/magic-touch-pta/ )- Concept Medical)とパクリタキセルDCBの利用を精査する世界初のRCTである。
SIRONAは研究者主導の有望な多施設コアラボ判定ランダム化試験で、ラザフォード分類2-4の末梢動脈疾患(PAD)患者における浅大腿動脈(SFA)と(または)膝窩動脈(P1)の狭窄、または閉塞障害の治療で、シロリムス被覆バルーンとパクリタキセル被覆バルーン(欧州基準-CE-認証デバイス)の安全性と有効性を比較、評価する。この研究にはドイツとオーストリアの30カ所で1:1(MagicTouch PTA:パクリタキセル被覆バルーン)に無作為抽出された計478人の患者が登録される。ドイツ・イエナ大学病院教授のUlf Teichgraber医師が主任研究者として指揮し、すでに20人の患者が登録され、迅速に進行している。
下肢の末梢動脈疾患(PAD)は欧州と北米の推定25万人の成人がかかっており、 アテローム性動脈硬化が主要原因でかなりの罹患率と死亡率を伴う。PADの症候は跛行を呈し、重症下肢虚血(CLI)に進行すれば最初の5年で20%の死亡率を示し、5年を超えると50%に上昇する。
経皮的古典的バルーン血管形成術(POBA)による経皮的血管形成術 (PTA)は薬剤被覆のないバルーンで動脈を広げる治療として広く利用されてきたが、成果は限定的でしかなく、多くの患者に再狭窄や閉塞の障害が戻る。過去には新生内膜過形成や狭窄をある程度緩和する抗増殖薬の薬剤溶出ステントが使われていた。薬剤被覆バルーン(DCB)は浅大腿動脈(SFA)の狭窄を効果的に治療するため最近、同様の薬剤(パクリタキセルとリムス類似体)で使われ、頼りになる選択肢になっている。末梢動脈用に商業的に入手可能なDCBは現在、パクリタキセルでコーティングされている。パクリタキセルのあらゆる安全性問題を考慮すると、これに替わる他の薬剤を探求する必要がある。
SIRONA(https://www.conceptmedical.com/press-release/sirona-rct-update/ )試験の主要な目的は、浅大腿動脈(SFA)へのシロリムス被覆バルーン適用の安全性と有効性を判断することである。12カ月後の開存性の主要エンドポイントは標的病変血行再建術(TLR)や再狭窄がないこととされ、12カ月後の安全性の主要エンドポイントは、主要な標的肢切断だけでなくデバイスや処置に関係する死亡がないことである。試験にはSFA部分に新規、または再発でラザフォード分類2-4の疾患があり、断続的な跛行から重症下肢虚血(CLI)にかかっている全患者を含む。
過去には末梢動脈疾患で大腿膝窩動脈の治療にパクリタキセル被覆バルーンが使われ、限定的な成果しかなかった。SIRONA試験は現在、世界中でシロリムス被覆バルーン(MagicTouch PTA(https://www.conceptmedical.com/product/magic-touch-pta/ ))とパクリタキセル被覆バルーンを直接比較する患者安全性に関する追加エビデンスを集めるために続けられている。MagicTouch PTAは米食品医薬品局(FDA)から膝下適用の画期的デバイス指定を受けている。
Ulf Teichgraber教授は試験について「SIRONAは何も残さない原則に沿った経皮的血管形成術(PTA)の実施方法に関して新たなエビデンスを与えるゲームチェンジャーの試験になるだろう」と楽観的な見方を示した。
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