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モバイルマネー口座は2020年に12億口座に成長-GSMAが報告書

GSMA
2021-03-25 18:19 1095

*世界的なパンデミックにより2020年の取引額は65%増加

ロンドン, 2021年3月25日 /PRNewswire/ -- GSMAは24日、年次の「State of the Industry Report on Mobile Money(モバイルマネー産業の現状報告書)」(https://www.gsma.com/mobilefordevelopment/resources/state-of-the-industry-report-on-mobile-money-2021 )を発表した。報告書は、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)パンデミック期間中にロックダウン(都市封鎖)規制により現金および金融機関の利用が制限されたことから、モバイル取引が劇的に加速したと指摘した。報告書によると、2020年の世界の登録口座数は、13%増加して12億口座を上回った。これは当初予測の2倍に当たる。最も急速な成長は、政府が大規模なパンデミックからの救済策を国民に実施した市場でみられた。

▽公的経済においてより大きな機会を提供

COVID-19による経済的な負担を最小限に抑えるため、多くの国の政府は個人および企業に対して金銭面での支援を実施した。政府から個人への支給額はパンデミック禍において4倍に膨れ上がり、モバイルマネー業界は政権や非政府組織(NGO)と緊密に協力して困窮している人たちに社会的な保護と人道的な支給を迅速かつ安全、効率的に実施した。こうした形での直接的な収入支援支給の利用は、モバイルマネーが、十分なサービスを受けていないコミュニティーに金融面での生命線をいかに提供するかの一例である。モバイルマネー事業者は、個人用保護具(PPE)や現場のカウンターでの手指消毒ジェルの配布などの現物支援も提供した。

GSMAの最高規制問題責任者であるJohn Giusti氏は「低・中所得国において金融面で女性の包摂を拡大していく上で、モバイルマネーは強力な手段であるとみている。しかし、今年の報告書によると市場全体でモバイルマネーの口座を持っている女性は男性に比べ、依然として33%も少ないことが分かった。GSMAとそのメンバーは、女性がモバイルによる金融サービスにアクセスし、利用するのを妨げている障壁に対処することにより、ジェンダーギャップを埋めることに努めている」と語った。

こうしたギャップを埋めるには、一致協力した取り組みが必要である。多くの事業者は女性顧客の比率拡大に努めてきた。これへの革新的なアプローチの1例が、女性が売り手と顧客の大多数を占める市場で活用できるミニ起業家による製品を立ち上げることである。

▽グローバルな金融面での平等の推進

世界で毎月、モバイルマネーを介して送られ、受け取られる資金が初めて10億ドルを上回った。当初、パンデミックの間に世界の人たちが失業や収入減に見舞われることにより、取引が減少すると懸念されていたにもかかわらず、ディアスポラが家族や友人が家に戻ってくるのを引き続き支援していることが明らかになった。この結果、2020年に取引総額は65%増加し、年間合計で127億ドルに達した。

持続可能な成長目標(SDGs)の達成に向け取り組む中で、GSMAはこれまで通り、国際的な送金をする際の国家間の不平等を減らすことに努めている。GSMAの調査によると、モバイルマネーは人々を重要な金融リソースに結び付けるための手ごろな回路となっている。モバイルマネーのエコシステムは、送金機関とモバイルマネー事業者の間に確立された戦略的なパートナーシップ数の増大により強化されてきた。

▽規制面での変革の推進

COVID-19パンデミックが人々の生活にマイナスの影響を及ぼし、経済を弱体化させる中で、規制当局はそうした影響を減らすために様々な方策で対応してきた。調査によると、パンデミックにより、規制面での変革がより幅広いデジタル化を活用する必要性に新たに迫られていることが明らかになった。多くの市場で取引限度枠が拡大されたことにより、より多くの資金がモバイルマネーを通して流れることが可能になった。さらに非物質的な支払いへの需要が増えたことにより、一部の規制当局はモバイルマネー事業者とそれに関係するサプライチェーンを必要不可欠なサービスとして分類した。モバイルマネー事業者の50%以上はパンデミック期間中を通して活発に事業を続け、これはサービスの継続性と流動性の維持にとって不可欠であった。

パンデミックに対応してとられた一部の規制改革は、顧客や事業者にとってプラスに働いた一方で、料金免除の実施と延長はモバイルマネー事業者の中心となっている収入の流れに対してマイナスの影響を及ぼした。モバイルマネー事業者は、事業を維持するために取引からの収入に主に依存している。規制当局は業界と緊密に協力し、持続可能性が前進することを確保していくよう強く求められている。

詳細については、以下から2021年モバイルマネー産業の現状報告書のダウンロードを。https://www.gsma.com/mobilefordevelopment/resources/state-of-the-industry-report-on-mobile-money-2021 

GSMAのモバイルマネープログラムに関する詳しい情報はwww.gsma.com/mobilemoney を参照。

▽編集者注

モバイルマネー産業の現状報告書は、毎年実施しているGSMA Global Adoption Survey of Mobile Financial Services(GSMAモバイル金融サービスの世界導入調査)の結果およびGSMA Mobile Money Deployment Tracker(GSMAモバイルマネーの展開追跡調査)(https://www.gsma.com/mobilemoneymetrics/#deployment-tracker )からのデータに拠っている。報告書はGSMAが業界との関与から得たモバイルマネーの動向に関する知見を提供している。報告書はビル&メリンダ・ゲイツ財団から資金援助を受けた。

▽GSMAについて

GSMAは世界のモバイル事業者の利益を代表している。750を上回る事業者と広範囲のモバイルエコシステムの約400の企業を一体化させており、この企業には携帯電話機・端末メーカーやソフトウエア企業、機器提供業者、インターネット企業のほか、隣接する産業分野の組織などが含まれている。GSMAはまたバルセロナ(https://www.mwcbarcelona.com/ )、アフリカ(https://www.gsmathrive.com/africa/ )、ロサンゼルス(https://www.mwclosangeles.com/ )、上海(https://www.mwcshanghai.com/ )の各地で毎年開催されている業界をリードするMWCイベントのほか、地域会議のThrive Series(https://www.gsmathrive.com/ )をプロデュースしていている。

詳細はGSMAウェブサイトwww.gsma.com. を参照。

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▽メディア問い合わせ先

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ソース: GSMA
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