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技術と業界の趨勢:ファーウェイがサイトパワーの10大トレンド発表

Huawei
2021-02-04 11:30 1059

【深セン(中国)2021年2月4日PR Newswire】5G、インターネット・オブ・シングス(IoT)、クラウドコンピューティング、人工知能(AI)など新技術の急速な商業化に伴い、様々な業界でデジタルトランスフォーメーションが花盛りである。感染症の流行とカーボンニュートラル目標が、スマート社会への変革をさらに加速させている。これは、サイトパワー(施設電力設備)にとってどのような意味を持つのか?エネルギー技術をパワーエレクトロニクス技術やデジタル技術と組み合わせると、何が起きるのか?

技術と業界の趨勢:ファーウェイがサイトパワーの10大トレンド発表
技術と業界の趨勢:ファーウェイがサイトパワーの10大トレンド発表

こうした疑問に答えるため、ファーウェイ(Huawei、華為技術)サイトパワー・ファシリティー・ドメイン(Site Power Facility Domain)プレジデントのPeng Jianhua氏が、業界のゲストと共に技術と業界の趨勢について話し合い、サイトパワー領域の10のトレンドを予測した。10のトレンドは、業界の開発の方向性とイノベーションの手がかりを提供し、より良い未来を築く役に立つようリリースされた。

トレンド1:電力のデジタル化

発電、変電、蓄電から使用まで電力リンクの全てがデジタル化される。エネルギーネットワーク全体が、従来のワットフローからワットとビットを合算したものに変わり、ビットによるワット管理(Bit Manage Watt)の概念により、各ポイント、チェーン、ネットワークからサイトパワーのデジタルトランスフォーメーションを推進する。デジタル技術とエネルギー技術のコンバージェンスにより、エネルギーネットワークが可視化され、管理、制御、最適化が可能になる。

これを達成するため、ファーウェイは、コンポーネント、サイトからネットワークまでの3層のエネルギー目標ネットワークを調査、顧客がシンプルかつインテリジェント、環境に優しく信頼性の高いエネルギー目標ネットワークを構築し、将来の新たなエネルギー開発要件を満たす支援をしている。

トレンド2:「ゼロカーボン」ネットワーク

環境に優しく持続可能な開発は、世界的キャンペーンである。クリーンエネルギーの利用と省エネは、世界中で主流になっている。将来的には、発電、負荷消費、変電と蓄電までリンクの全てが、環境に優しく効率的かつ省エネなものになるだろう。トップレベルのネットワーク計画と設計、建設、能力拡張から再構築、最適化、デジタルO&Mとエネルギー効率管理、ゼロカーボン評価まで、ゼロカーボンネットワークはパワーエレクトロニクスとデジタル技術、AI技術の一体化を通じて実現される。コア技術、高効率技術、デジタル技術の急速な進歩も、ゼロカーボンネットワークを可能にしてくれる。キャリアネットワークのエネルギー関連業務費は5Gが加わっても増えず、設備投資は大幅に削減される。ネットワークの炭素排出量は、ネットワーク構築の簡素化、インテリジェントO&M、エネルギーネットワークの完全なライフサイクル管理によって削減される。

ファーウェイはギリシャのグリーンアイランドで、インテリジェント・ソーラー・アクセスにより、キャリアが1カ所で年間10トンの炭素排出量を削減するのを支援している。パキスタンでは、ファーウェイはディーゼル発電機の代わりに高度なハイブリッド電源を使用し、1カ所で年間18トンの炭素排出量を削減している。

トレンド3:リチウムを全ての人に

長寿命と継続的な技術開発の結果、リチウム電池は、世界中の様々な産業の大規模利用で鉛酸蓄電池に徐々に取って代わりつつある。緊急時のバックアップ電源にしか使えない電池は、多様なシナリオで様々な要件を満たすことができない。電池は、総合的なエネルギー源になることを期待されている。一般的なリチウム電池には1つの機能しかない。パワーエレクトロニクスとデジタル技術を組み合わせれば、ローカルBMSとクラウドBMSの相互連携が可能になる。AIとビッグデータ技術の支えがあれば、一般的なリチウム電池がインテリジェントかつクラウドベースになる。1つのコンポーネントからクラウドベースのスマートエネルギー貯蔵システムまで、リチウム電池はより安全で、より多くのシナリオに対応でき、O&Mをより効率的にし、施設のエネルギー貯蔵の価値を最大化する。

インテリジェント・リチウム電池に続き、ファーウェイは、新しい時代のリチウム電池のアーキテクチャーを一新する第5世代のCloudLiソリューションを発表した。このソリューションは、フルシナリオ接続、クラウド保守の簡素化、AIベースの総合的エネルギー貯蔵、詳細設定、積極的なセキュリティー管理が特徴である。このソリューションは間違いなく、顧客により多くのメリットをもたらすだろう。 

トレンド4:通信施設から社会的施設へ

5Gは様々な業界に導入されている。その結果、数多くのデジタル施設が出現している。多様なシナリオには、より柔軟で多様な施設が必要である。通信接続という単機能しかない従来の施設は、包括的機能を備えた社会的施設に進化し、施設の価値を最大化する。

ファーウェイは北アフリカで、複数の入力モードと出力モードをサポートする統合エネルギープラットフォームである革新的eMIMOソリューションを導入した。このソリューションは、単機能しかなかった従来の施設インフラを、包括的エネルギーサービスを提供する施設インフラに変えるのに役立つ。施設の電力設備は、村の小型小売店や警察署にも電力を供給している。

イラクでは、ファーウェイの通信機器用電力システムが、無償貸与と治安維持の見返りとして近隣住民にも電力を供給、タワー会社が1カ所で年間平均3000-8000米ドルを節約し、施設の治安維持費用を減らすのに役立っている。

トレンド5:エネルギー供給の多様化

エネルギー供給の多様化は、3つの側面で具体化されている。まず、電力供給源の多様化である。新エネルギー、特に太陽エネルギーは徐々に、補助エネルギーから一次エネルギーになっていく。さらに、新エネルギーと主電源、エネルギー貯蔵システムを組み合わせることで、最適な構成のより多くの電力供給ソリューションが利用可能になる。第2は、利用シナリオの多様化である。施設電源はもはや、ITあるいはCT機器のためだけの電源ではない。それどころか、ICT統合電源になり、人々の暮らしや生産を支え始めている。第3は、展開モードの多様化である。施設電力は将来的には、複数のモードで展開できるようになる。例えば、集中型太陽光発電所、キャンパス電力供給や小規模マイクログリッド電力供給、分散型電力供給やハイブリッド電力供給、家庭用太陽光発電(PV)電力供給などである。電力設備の展開は、様々な利用要件を満たせるよう、集中モードから集中+分散モードに変わっていく。

ファーウェイはエチオピアで、高度な太陽光エネルギー、エネルギー貯蔵、ディーゼル発電機のハイブリッドソリューションを使用し、通信施設の燃料を1226万リットル節約、燃料費を2万米ドル節約し、二酸化炭素排出量を26.2トン削減した。ナイジェリアでは、分散型オフグリッドマイクロ発電所の使用で、キロワット時あたりのコストを0.5米ドルから0.2米ドルに引き下げた。この電力システムは、この地域に安定した電力を休みなく供給している。 

トレンド6:フルリンク・インテリジェンス

エネルギー業界の段階的なデジタルトランスフォーメーションにより、従来のサイロ化されたアーキテクチャーやエネルギーサブシステムの単独管理は、総合スマートエネルギーへと進化していく。発電、変電、蓄電、配電、消費、温度調節用のソフトウエア・サブシステムが、AIアルゴリズムを活用してフルリンク・コラボレーションと最適な電力供給システムを実現する。

ファーウェイは中国の浙江省で、China Towerと協力して、AIベースのピークシフト機能により施設の電力消費量を17.1%削減、顧客が1カ所で年間1788人民元の電気料金を削減するのに役立った。

トレンド7:簡素化と集約

多数の施設が展開されるのに伴い、ITサービスとCTサービスの1施設への統合が進み、電力供給や電池も1カ所にまとめられる。ACおよびDC電源モードは1つの電源装置に組み込まれる。こうして、複数の電力システムが1つになる。施設は機器室からキャビネットやポールに進化し、設置面積と消費電力が減る。施設の電力効率はさらに改善し、電気料金も下がり、ネットワーク全体で低炭素排出を達成、電力供給の終始一貫した簡素化が実現する。

ファーウェイはメキシコで、超高密度で大容量の電力供給と機器の収納をサポートするiSuperSiteソリューションを導入した。このソリューションは、部屋の代わりにキャビネットを使用してIT電源やCT電源を1つに統合、施設の展開コストを削減し、展開期間も短縮する。消費電力の削減、家賃の節約、TCOの最適化も実現できる。

トレンド8:マルチモード・アーキテクチャー

エネルギー供給と機器タイプの多様化に伴い、施設電力はマルチモードの協調的アーキテクチャーへと進化していく。システムアーキテクチャーは、複数のエネルギー入力、出力モード、マルチモードのスケジュール制御・管理をサポートする。同システムは、モジュール式オーバーレイによって進化する。1つの電力供給システムが複数のシナリオに対応、様々なサービスやデバイスへの一括電力供給が実現する。

ファーウェイの革新的な統合eMIMO電源アーキテクチャーにより、1つの電力供給システム(プラットフォーム)が複数の入力モードと出力モードをサポート、通信、輸送、電力といった様々な業界の多様な機器の電力要件に対応する。 

トレンド9:自動運転

自動運転は、将来のサイトパワーの開発テーマである。まず、AI技術の活用で、エネルギーO&Mが簡素化され、遠隔O&M、自己学習、自動O&Mが実現、O&Mの質と効率が向上する。第2に、インテリジェントIoT接続技術とインテリジェント・センシング技術により、サイトパワーのデジタル管理が可能になる。従来のダム・デバイスによる管理は廃止される。デジタルセンサーとインテリジェント管理プラットフォームにより、エネルギーネットワーク内の全てのコンポーネントとデバイスの検知と相互接続が可能になる。

ファーウェイは浙江省で、AIを利用したインテリジェント負荷電力遮断スライシング技術を使用し、重要サービスへの電力供給を確保、感染症流行中に施設の機能停止が起きないようにしている。感染症流行期間中、ファーウェイのインテリジェント施設の遠隔電池検査機能が、人の施設訪問回数を減らしている。電池試験の精度も向上、1施設で年間200米ドルの施設訪問コストが削減できる。

トレンド10:安全性と信頼性

データ量の急増は、エネルギー業界のネットワーク、デジタル、インテリジェント・トランスフォーメーションに拍車をかけている。それには、ハードウエアとソフトウエアの信頼性、セキュリティー、プライバシー、復元力が必須要件になる。

ファーウェイの電力製品は、ソフトウエアとハードウエアのセキュリティーと信頼性の高い設計が特徴である。信頼性の高い設計と製造に加え、ハードウエア側で予知保全がサポートされており、信頼性の根拠を強固なものにしている。ソフトウエアに関しては、階層制御・防御機能がソフトウエアに追加され、エネルギー業界の安全性、信頼性を高めている。

業界の趨勢への深い識見は、企業が将来の課題により適切に対応するのに役立つ。ファーウェイ・サイトパワー(Huawei Site Power)は、10のトレンドを発表することで、技術と業界の発展、さらに業界のデジタル化のガイダンスを提供し、より環境に配慮した、よりコネクトされた世界づくりの支援とエネルギー格差の解消を目指している。ファーウェイ・サイトパワーは今後も、開放性と協調性を堅持し、業界の顧客、パートナー、サードパーティ組織と協力して、デジタルパワー時代のイノベーションを促し、双方にメリットのある成果を達成していく。

ソース:Huawei

ファーウェイ・サイトパワー・ファシリティー・ドメイン・プレジデントのPeng Jianhua氏
ファーウェイ・サイトパワー・ファシリティー・ドメイン・プレジデントのPeng Jianhua氏

Peng Jianhua氏による10大トレンドのオンラインリリース
Peng Jianhua氏による10大トレンドのオンラインリリース

ソース: Huawei
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