ロンドン
2020年10月26日
/PRNewswire/ -- Omdiaの最新の5G Service Provider Trackerによると、2020年第3四半期に世界で発売された商用5Gモバイルブロードバンドネットワークの数が109に達した。5Gを使用して家庭用ブロードバンドサービス(固定無線アクセス、「FWA」)を提供するネットワークを含めると、通信サービスプロバイダー(CSP)の立ち上げ総数は2010年第3四半期末に140に達した。
西欧は33で最も商用5Gモバイルブロードバンドネットワークが普及しており、アジア太平洋は31で、中東は17である。稼働中の5G FWAネットワークでは中東が11で最も多く、続いて西欧の8、アジア太平洋の6である。
これまで通信業界が販売した中では初の大規模市場向けモバイルサービスだった2G(GSM)に次いで、5Gはすでに2番目に急成長している新しいセルラーネットワークテクノロジーだ。モバイルブロードバンドネットワーク数は、新たに発売されてから2年間で4Gのときよりも38%増え、5Gは商用サービス後の1年間で4Gが3年間かけて結んだ契約数を上回った。
好調な出足だったが、CSPの85%がまだ5Gを導入しておらず、5Gの成長の余地はまだまだ大きい。これは、地方自治体が5Gスペクトルをまだ利用できるようになっていないことが一因だ。Omdiaは、2025年までに30億を超える5Gモバイル契約が発生すると予測している。これは、モバイル契約全体のほぼ3分の1に相当する。
Omdiaの主任アナリストであるPaul Lambert氏は次のようにコメントした。
「通信業界は、非常に複雑な5G技術標準の合意においてこれまでで最も多くの成果を出しており、5Gで有利なスタートを切りたいサービスプロバイダーによる導入を可能にするネットワーク機器とデバイスを製造している」
「活動がますますオンラインに移行するにつれて、5Gはかつての技術世代と同様に、人々がコネクテッドなデジタルライフを体験する方法を拡大し、強化するだろう。ゲームプレーヤー、産業、企業などの専門ユーザーにとっては、5Gは応答時間も短縮するため、データ量の多い体験、サービス、アプリケーションはより鮮明かつ迅速に感じられる」
▽消費者の関心
サムスンやファーウェイ(Huawei、華為技術)などの大手メーカーの5Gスマートフォンが市場に出てから1年以上経つが、5Gに対する消費者の関心は10月のアップル初の5GデバイスiPhone 12の発売によって高まることになった。
アップルの参入は5Gネットワークをまだ構築していない世界中のサービスプロバイダーが本格的に計画を開始することを促し、世界の通信業界に大きな影響を与えるだろう。また、より多くの人々が5Gにアクセスできるようになるので、CSPは、初期領域を超えてカバレッジを拡大および強化するのに必要な新しい投資を正当化することができる。
一方、iPhone 12が現在米国でサポートしているミリ波スペクトルによって5Gの速度はさらに高速になり、サービスプロバイダーとそのパートナーはスタジアムやショッピングセンターなどで新しいサイト固有の豊富なサービスを作り出せるようになる。
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(注)IHS Markitのテクノロジー研究製品およびソリューションの大部分は、2019年8月にInformaによって買収され、現在はOmdiaの一部になっている。