【ダルムシュタット(ドイツ)2019年3月19日PR Newswire=共同通信JBN】
*中国でのプラスミドとウイルス製造のための世界標準プラットフォーム構築のため提携
*メルクは製造に当たってジェンスクリプトに包括的な製品、サービス、トレーニングを提供する予定
大手科学・技術企業であるメルク(Merck)(https://c212.net/c/link/?t=0&l=en&o=2406351-2&h=3097809837&u=http%3A%2F%2Fwww.merckgroup.com%2F&a=Merck )は19日、中国のバイオテクノロジー企業ジェンスクリプト(GenScript)(https://c212.net/c/link/?t=0&l=en&o=2406351-2&h=557949718&u=https%3A%2F%2Fwww.genscript.com%2F&a=GenScript )と、プラスミドおよびウイルスベクターの製造に焦点を当てた戦略的提携のため、拘束力のない覚書を締結したと発表した。
メルクのウディット・バトラ取締役兼ライフサイエンス事業部門最高経営責任者(CEO)は「高品質のプラスミドとウイルスベクターの製造は、細胞・遺伝子治療の商業化における最も重要な要素の1つだ。当社は世界最大のウイルスベクターメーカーの1つであり、この提携により、ジェンスクリプトは遺伝子・細胞治療の製造で30年近く先頭を走ってきた当社の経験にアクセスすることができるようになる」と語った。
ジェンスクリプトのダニエル・ワン・ドンリャン業務・バイオロジック開発事業部門担当バイスプレジデントは「メルクとの提携計画により、cGMP製造施設で当社の国内外の顧客により良いサービスが提供でき、医薬品の商業化プロセスが加速化されることを大変喜んでいる」と語った。
両当事者は、中国における細胞・遺伝子治療の産業化、商業化を加速させる提携を構想している。中国の南京に本社を置く大手バイオテクノロジー企業であるジェンスクリプトは、国内でのプラスミドとウイルス製造サービスのグローバルスタンダードプラットフォーム構築を目指している。メルクは、ジェンスクリプトにプロセス設計、設備概念設計、さらにラボ開発から大規模GMP製造までの品質管理システム設定をカバーする包括的な製品、トレーニング、コンサルティングサービスを提供する予定。
メルクは、ウイルスベクター製造用の産業化プロセスを保有する数少ないメーカーの1つである。パーソナル化された治療薬をつくるには、メルクが製造しているようなウイルスベクターを使用して遺伝子を免疫細胞に送達する。同社は、受託製造組織として、またバイオプロセス製造機器メーカーとして、独自の組み合わせを提供している。
中国における細胞・遺伝子治療市場を拡大する需要、成長、その後のニーズが重なり合ったことで、メルクがその専門知識をこの地域に提供する重要な推進力が生まれた。clinicaltrials.gov によると、中国は遺伝子組み換え細胞治療の臨床試験実施場所として世界をリードしている。今日、中国で130以上の企業が、キメラ抗原受容体T細胞療法(CAR-T)/ T細胞受容体療法(TCR-T)、アデノ随伴ウイルス(AAV)から腫瘍溶解性ウイルスまでの細胞・遺伝子療法を開発している(1)。さらに、中国では2017年12月から2018年12月までに28の細胞・遺伝子治療の治験薬申請(2)が提出され、3分の1以上が既に臨床試験承認済みである。
メルクは、中国における細胞・遺伝子治療の産業化を加速するための、ワールドクラスのプラスミドおよびウイルスベクター製造プラットフォームの構築において、プロセス製品、サービス、スタッフトレーニングの完全パッケージを提供、ジェンスクリプトをサポートしていく予定。
参考
(1)HSmap report 2017 - Chinese Gene Therapy Industry Atlas
(2)Source: Yaozhi database
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▽ジェンスクリプト(GenScript)について
GenScript Biotech Corp.は、生物学用試薬サービス業界の世界的リーダーである。中国・南京に本社を置く同グループは現在、南京とニュージャージーに2つの研究・開発、製造、オペレーションセンター、鎮江と済南に2つの製造拠点、オランダとアイルランドに子会社Legendの2つの欧州拠点、そして日本に100%子会社を保有している。
生物学用試薬の開発の急成長で、同社は現在、その事業を免疫療法、受託開発・製造組織(CDMO)、実験装置および産業用微生物学用途にまで拡大している。これらの事業を支えるため、同社はオープンでイノベーション志向の技術プラットフォーム、前臨床創薬と医薬品開発のためのGMP設備、さらに酵素スクリーニング、GMPプラスミド、ウイルス生産、抗体医薬創薬(二重特異性抗体技術、ハイブリドーマ技術、ヒト化抗体技術、ファージディスプレイ技術)、遺伝子工学、タンパク質工学、発酵プロセス最適化のためのフルレンジの産業用微生物研究開発・産業化プラットフォームを立ち上げた。同社は、バイオテクノロジーを通じて人々と自然をより健康的にするという使命をさらに果たしていける独自の立ち位置と設備を有している。
メルクの全ニュースリリースは、メルクのウェブサイトで公開されると同時に、電子メールで配布される。オンラインでの登録、サービスの選択変更または中止は、www.merckgroup.com/subscribe まで。
▽メルクについて
メルク(Merck)は、医療、ライフサイエンス、高機能素材分野で事業展開する大手科学・技術企業である。約5万2000人の従業員が、より楽しく持続可能な暮らし方を生み出すことで、何百万もの人々の生活に日々、プラスの変化をもたらすため働いている。遺伝子編集技術の推進や、最も困難な疾患を治療するための独自の方法の発見から、インテリジェントなデバイスの実現まで、メルクはいたるところにある。メルクは2018年、66カ国で148億ユーロの売上を達成した。
科学的調査と責任ある起業家精神が、メルクの技術的、科学的進歩の鍵となってきた。1668年の創業以来、メルクはこのように繁栄してきた。創業家が今も、上場企業の株式の過半数を所有している。メルクは、「メルク」の名称とブランドに対する世界的な権利を保有している。唯一の例外は米国とカナダで、同社は医療部門ではEMDセローノ、ライフサイエンス部門ではミリポアシグマ(MilliporeSigma)として、さらにEMDパフォーマンスマテリアルズとして事業を行っている。
Photo - https://mma.prnewswire.com/media/837190/Merck_gene_therapy.jpg