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DP WORLD:冷凍食品の温度を摂氏マイナス18度からマイナス15度まで3度上げるだけで、二酸化炭素排出量を削減できることを研究結果が証明

DP World
2023-11-29 17:39 421

*ほとんどの冷凍食品の標準温度を3度上げることで、380万台の自動車が道路を走るのをやめたのと同等の二酸化炭素排出量を削減できると、学術研究は結論付けている。

*この削減効果は、ニューヨーク州、ニューハンプシャー州、バーモント州の全人口が1年間車に乗らないことに匹敵する。

*年間約25テラワット時のエネルギー削減の可能性が確認されており、これは英国の年間エネルギー消費量の8.63%に相当する。

*これにより5%~12%のエネルギー節減が可能に

*科学者たちは、食品の安全性や品質を損なうことなく、温度上昇を実現できると結論付けている。

*国際的な温度基準は1930年代に制定され、ほぼ1世紀にわたって見直されていない。再考すべくグローバルロジスティクス企業のDP Worldが業界連合を結成

ドバイ(アラブ首長国連邦), 2023年11月29日 /PRNewswire/ -- 冷凍食品の温度をわずか3度変えるだけで、年間に自動車380万台分の二酸化炭素排出量を削減できるという研究結果が発表されました。

ほとんどの冷凍食品は摂氏マイナス18度で輸送・保存されているが、この基準は93年前に設定されて以来変わっていません。

この研究で摂氏マイナス15度への移行は、食品の安全性や品質を損なうことなく環境に大きな影響を与えることが判明しました。

パリを拠点とするInternational Institute of Refrigeration(国際冷凍学会)、バーミンガム大学、ロンドン・サウス・バンク大学などの専門家は、このわずかな変化は以下をもたらすことを発見しました:

*年間1770万トンの二酸化炭素を削減。これは、年間380万台の自動車が排出する二酸化炭素量に相当する

*英国の年間エネルギー消費量の8.63%に相当する約25テラワット時(TW/h)のエネルギー削減

*サプライチェーンにおけるコストを少なくとも5%、地域によっては最大12%削減

この研究は、世界有数のロジスティクス企業であり、国連気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)の主要パートナーでもあるDP Worldが支援したもので、「Join the Move to -15℃」と名付けたこの変化の実現可能性を探る業界全体の連合を立ち上げました。

この連合は、冷凍食品の温度基準を再定義することで温室効果ガスを削減し、サプライチェーンのコストを引き下げ、増加する世界人口のための食糧資源を確保することを目的としています。

この連合には米国を本拠とするAJC Group、デンマークのAPモラー・マースク(Maersk)、日本のダイキン工業、DP World、Global Cold Chain Alliance、スイスのKuehne+Nagel International、米国を本拠とするLineage、ジュネーブのMediterranean Shipping Company(MSC)、シンガポールを本拠とするオーシャンネットワークエクスプレス(ONE)などの業界をリードする組織が既に加わっています。

DP Worldのグループ最高サステナビリティー責任者、Maha AlQattan氏は以下のように語りました:

「冷凍食品規格はほぼ1世紀にわたって更新されていません。改定の時期はとっくに過ぎています。

「わずかな温度上昇が大きな利益をもたらすかもしれないが、個々の組織がいかに献身的であろうと、業界が一丸となって取り組むことでしか可能性を変えることはできません。

「私たちはこの研究と新たに結成された連合によって、2050年までにこのセクターが共有するネットゼロの大志を達成するための実行可能な方法を見つけるため、業界全体の協力を支援することを目指しています。

「『The Move to -15℃』は、世界規模でこのセクターの脱炭素化を支援するため、より環境に優しい新たな基準を探るために業界を結集します。私たちはこの研究を通じて、持続可能な温度で食品を冷凍し、脆弱で発展途上の地域社会にとっての食糧不足を軽減するために、利用しやすい貯蔵技術をあらゆる市場に展開する方法を見出すことができます。」

レジリエンスを構築し、将来の食料安全保障を確保

ブルーベリーからブロッコリーまで、年間数億トンの食料が世界中で輸送されています。

食品を冷凍保存すると賞味期限は延びますが、大きな環境コストがかかります。食品が保存される温度が氷点下1度下がるごとに、2~3%多くのエネルギーが必要になるからです。

物流業界は脱炭素化に取り組んでいますが、エネルギーコストの上昇に直面しています。

しかし、発展途上国で食欲が進化し、価格に敏感な消費者が栄養価が高くおいしい食品をより手頃な価格で求めるようになるにつれ、冷凍食品の需要は増加しています。

同時に専門家の試算によると、年間生産量の12%の食品が、業界では「コールドチェーン」と呼ばれる冷蔵・冷凍物流の不足により廃棄されており、より大きなキャパシティーが必要であることが浮き彫りになっています。

研究によると、毎年13億トンの可食の食品が廃棄されているとみられ、これは世界の食料生産量の3分の1にあたります。

サハラ以南のアフリカや亜大陸のような地域では、その必要性が特に高まっています。たとえばパキスタンでは2022年、輸出可能なマンゴーの半分が猛暑のために失われました。

国連食糧農業機関(FAO)によると、現在8億2000万人超の人々が飢餓状態にあり、世界人口のおよそ4分の1に当たる20億人が食糧不安に苦しんでいます。

バーミンガム大学およびヘリオット・ワット大学の教授でCentre for Sustainable CoolingのディレクターであるToby Peters氏は「コールドチェーンは、社会と経済が十分に機能するために不可欠な重要インフラです。コールドチェーンは、安全で栄養価の高い食品と健康へのアクセスを支えるだけでなく、経済成長を促進する能力も支えています」と語りました。

同氏は「コールドチェーンのインフラとその欠如は、地球規模の気候変動と環境に影響を及ぼします」と付言しました。

干ばつ、洪水、熱波といった気候変動が引き起こす災害は、農作物の収穫量を減少させ、家畜の健康状態や生産性に害を及ぼす可能性があります。しかし、食料を冷凍保存することで、そのような危機の中でも数カ月間、食料源とその栄養価を守ることができます。

「Join the Move to -15℃」は、持続可能な温度で食料を冷凍するための利用可能な貯蔵技術を世界的に展開し、脆弱な地域社会と先進地域社会の食料不足を削減することで、公正な移行を実現するためのイニシアチブです。

Peters教授は以下の通り付言しました:

「国連は、2050年までの人口を97億人と予測しています。食料へのアクセスを確保するためには、2010年の生産量と2050年に必要とされる量との間にある、世界の食料供給の56%のギャップを埋めなければなりません。

「人口と気温の上昇に伴い、コールドチェーンの排出量を削減し、食品を安全に保管・移動する方法を変革することは、栄養価の高い食料源を将来にわたって保護し、世界中の地域社会に持続的に食料を供給し続けることを確実にするのに役立ちます。

「この研究を基に、DP Worldの連合は、今日の食糧問題を克服するための重要なツールとなり、世界で8億2000万人の飢餓人口に高品質の食糧を安定的に供給し、食糧不足に苦しむ20億人に安全保障を提供することができます」

Join the Move to -15℃」イニシアチブへの公開招待状

DP Worldは、本研究を誰もが利用できるものとし、関係者、業界リーダー、関係者に本キャンペーンへの支援を呼び掛けました。

キャンペーンの詳細やイニシアチブへの参加については、DP Worldのウェブサイトをご覧ください。

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ソース: DP World