omniture

CGTN:シルクロードにおける茶とその文化の伝播

CGTN
2023-10-17 03:57 957

北京、2023年10月17日 /PRNewswire/ -- トルコのイスタンブールで中国語を話す現地ツアーガイドのBirol氏は、紅茶を毎日の習慣に欠かせないものと考えています。実は、Birol氏だけではありません。トルコの一般家庭では、"çaydanlık"(チャイダンルク)と呼ばれる特別な茶釜を使って紅茶を用意するのが日常生活の大切な一コマです。

CGTN: Diffusion of tea and its culture along the Silk Road
CGTN: Diffusion of tea and its culture along the Silk Road

紅茶は朝食から夕食まで常にその姿を現し、ゲストを迎えたりパーティーを開いたりするときの習慣的な飲み物だ、とBriol氏は言っています。

トルコでは、紅茶は2世紀以上に渡る豊かな歴史を持ち、人々の日常生活に深く浸透した地域文化の重要な要素となっています。今、同国は世界有数の紅茶消費国です。

その重要性は、一帯一路(BRI)への参加を通じて、さらに浮き彫りになっています。歴史的に茶の飲用が盛んでいることで知られるこの土地は、BRIによって貿易と文化交流の拡大への扉が開かれました。

2013年に中国がBRIを提唱して以来、この構想は資源を動員し、各国間の連結性を高め、潜在的な成長の見通しを引き出す上で重要な役割を果たしてきました。

過去10年間、貿易と投資は一貫して成長し続けてきました。中国国務院新聞弁公室が10月10日に発表した白書によると、2013年から2022年にかけ、中国と他のBRI諸国間の輸出入総額は19.1兆ドルに達し、年平均成長率は6.4%を維持したと言っています。

2023年8月末までに、80以上の国や国際機関が中国の「一帯一路」貿易暢通の協力を推進する構想に賛同しました。また、28の国・地域と21の自由貿易協定を締結し、BRIの枠組みの中で経済協力と貿易の連結をさらに促進しています。

繁栄する世界の茶市場

2022年、中国の茶輸出は安定した伸びを示しました。海関総署のデータによると、同国は合計37万5300トンの茶を輸出し、前年比1.59%増となりました。

内訳として、緑茶の輸出量は31万3900トンで、中国全体の輸出量の83.6%を占めています。一方、紅茶の輸出は8.9%、ウーロン茶は5.2%でした。

BRI参加国でも茶の輸出が急増しています。例えば、中国農科院茶葉研究所のデータから、ケニアは2022年に140万キログラムの茶を中国に輸出していることがわかりました。

茶の生産が盛んでいるケニアでは、年間4億5000万キログラム以上の茶が生産されています。ケニア茶業局によれば、茶産業はケニアの総外貨収入の約23%を占めています。また、ケニアの人口5300万人のうち、およそ500万人の生活を直接的・間接的に支えています。

ケニア農業食糧庁によると、今年はケニアのオーソドックス茶と紅茶を中国向けの出荷を増加しているため、ケニアの茶輸出量はさらに増加すると見込んでいます。

茶以外にも、2017年に開通したモンバサ-ナイロビ標準軌鉄道(SGR)のおかげで、両国間の貿易は盛んになっています。鉄道は、大量の輸入貨物の内陸部へのシームレスな移動を促進し、物流とサプライチェーンを改善し、大量貨物の迅速で効率的かつ費用対効果の高い輸送手段を提供しました。

2023年の最初の8カ月間、中国のBRI諸国との茶を含む食品貿易は5538.2億元(約11.4兆円)に達し、前年同期比10.4%増、2013年比162%増となったことが公式データで明らかになりました。

海関総署によると、2022年、中国のBRI諸国との食品貿易額は7863.1億元に達し、2013年比で135.3%増加しました。

今年6月現在、中国は152カ国および32の国際機関と200を超えるBRI協力協定を結んでおり、食品貿易の多様性と規模を拡大しています。

歴史的な茶の道による茶文化の普及への促進

歴史を通じて、中国の茶文化は茶馬古道のような歴史的なルートでの長距離貿易と密接に結びついてきました。このルートは中国南西部の四川省と雲南省から始まり、中国の茶生産の中心地である横断山脈の東麓を蛇行しながら、ヒマラヤ山脈の南に位置するインドへと続きます。

もうひとつの歴史的なルートである古代の茶の道は、中国南東部の福建省にある武夷山脈に端を発し、約1万3000キロまで及びます。中国を横断してヨーロッパに至る交易とキャラバンのルートが網の目のように張り巡らされ、中国茶を外国に広める上で重要な役割を果たしました。

湖北大学歴史文化学院の黄柏権教授によれば、古代の茶の道は水運と陸運を組み合わせた重要な交易路であり、中国北西部、ロシア、ヨーロッパに居住する多様な民族の需要に応え、茶の交易を促進したと言われています。

この貿易路は、様々な気候や地形を跨っており、多様な経済活動の調和がとれた共存のためのプラットフォームとして機能し、ルート沿いに住人達の生活ニーズに対応していた、と黄教授は強調しました。

この歴史的な貿易路は、中国のシルクロード経済ベルトの北ルートと密接に連携しており、BRIの重要な部分でもあります。同時に、この貿易路は経済の多様性を育み、中国南部と北部、ロシア、ヨーロッパとの間でアイデアや知識の多角的な交流を促進してきました。

茶の栽培、加工、輸送、貿易、消費の過程で、茶馬古道沿いの多種多様な国々の人達が、活気に満ちた多様な茶文化を作り上げ、継承してきたと黄教授は付け加えました。

https://news.cgtn.com/news/2023-10-14/Diffusion-of-tea-and-its-culture-along-the-Silk-Road-1nTdXYsPlYY/index.html

 

ソース: CGTN