インターネットの進化とともにネーミングシステムを導く
【ロサンゼルス2023年9月29日PR Newswire=共同通信JBN】Internet Corporation for Assigned Names and Numbers(ICANN)は28日、インターネットのネーミングシステムの調整を監督する国際協力の25周年を祝います。統一された、グローバルにアクセス可能なインターネットというビジョンから生まれたICANNの節目は、この目標を維持し、それがもたらす重要な影響を認識するという揺るぎない取り組みを反映しています。
1998年に米商務省によって設立されたICANNの永続的な使命は、Domain Name System(DNS、ドメインネームシステム)を含むインターネットの一意的識別子システムの安定的かつ安全な運用を確保することです。その功績は、技術専門家、政府、市民社会、企業、エンドユーザーを結集した共同の取り組みから生まれました。過去25年にわたり、ICANNは技術的なインターネットガバナンスと政策開発の最前線に立ち、インターネットの安定し、信頼できる技術的運用を確実にしてきました。その際立った業績の中には、政府、市民社会、技術コミュニティーを代表する重要な諮問委員会や支援組織の形成、1200を超える新しいジェネリック・トップレベルドメイン(gTLD)の導入、ICANNの事業オフィスの世界的な拡大などが含まれます。
ICANNのTripti Sinha取締役会会長は「過去25年にわたり、ICANNはグローバルな協力関係の模範であり、1つの世界、1つのインターネットをしっかりと支持してきました。ICANNがインターネットの一意的識別子システムを調整する目的で設立された当時、ユーザー数は1億5000万人近くでしたが、今日では世界人口の半分以上がインターネットを利用しています。私たちICANNは、デジタル包括ならびに安定し、安全かつ相互運用可能なインターネットへの揺るぎない取り組みにはっきりと焦点を当て、エンドユーザーにとって安全で信頼できる体験を保証し、これからも分断に橋を架けながらコミュニティーをつないでいきます」と述べました。
ICANNの伝統を明示するマイルストーンは以下を含みます:
*世界的な展開:ICANNは、1999年にシンガポールで最初の公式会合を開いて以来、ICANNコミュニティーの構成を策定してブリュッセル、イスタンブール、モンテビデオ、シンガポールにオフィスを設立し、そのプレゼンスを拡大してきました。
*DNSの拡大:2012年の新しいgTLDの導入によってDNSが大きく拡大し、インターネットのアドレスシステムの革新、競争、多様性の強化につながりました。これは、ドメインの状況を広げただけでなく、ICANNがInternationalized Domain Names(IDN、国際化ドメインネーム)を開始するための舞台も整えました。これらのIDNは、グローバルなインターネットコミュニティーの多様な言語と文化のニーズに対応し、ネイティブスクリプトや言語でのドメイン名を可能にしています。
*Universal Acceptance(UA)とデジタル包括の推進:UAの目標は、すべての人が自分の言語、ビジネス、文化的ニーズに合ったドメイン名と電子メールアドレスを使ってインターネットを利用し、意思疎通できるようにすることです。UAに対応した、インターネット接続が可能なアプリケーションやシステムは、次の10億人のユーザーにオンラインへの道を提供することができます。その重要性を強調するため、ICANNは2023年3月28日に年次行事としてUAデー(UA Day)を開始し、世界中のコミュニティーを結集してUAの認知度を高め、主要な技術関係者の間でその導入を促進しました。
*未来へのかじ取り:Internet Assigned Numbers Authority(インターネット番号割当機関)機能の管理が、U.S. Government National Telecommunications and Information Administration(米政府国家電気通信情報局)からグローバルなマルチステークホルダーコミュニティーに移管されて7年が経過しました。この移行は、包括的なグローバルガバナンスおよび不可欠なインターネット資源管理のグローバル化を推進するICANNの揺るぎのない取り組みを例証するものです。
*セキュリティーと安定性を守る:2005年に行われたDomain Name Systemのセキュリティー拡張や、今年7月に50回目の式典を迎えた2018年のKey Signing Key(KSK、鍵署名鍵)ロールオーバーといった取り組みは、DNSの完全性を維持するためのICANNの献身をはっきりと示しています。
ICANNのSally Costerton暫定社長兼最高経営責任者(CEO)は「私たちのレガシーは、私たちが到達したマイルストーンだけでなく、私たちが育んできたコミュニティー、私たちが確立した基準、そして私たちが築いたグローバルな架け橋の中に組み込まれています。私たちの過去は、インターネット時代を形成する中で貢献した、画期的な出来事で溢れていますが、私が最も興奮しているのは私たちの未来です。デジタル包括とアクセシビリティーを提唱するイニシアチブを支持すると共に、インターネットを安全、安定的、相互運用可能に維持するという私たちのコミットメントは揺るぎません」とコメントしました。
ICANNの取り組みの中心はエンドユーザーです。すべてのドメイン登録、すべてのインターネットプロトコルアドレス、そしてすべての政策と技術的な改善は、インターネットが提供する無数の情報とサービスに、誰でも、どこでもアクセスできる環境に貢献することが目的です。世界中の愛する人々との交流から、重要な医療・金融サービスの利用、そしてオンライン学習、新しいオンラインビジネスの立ち上げに至るまで、私たちのデジタル体験は、たった1つの相互運用可能なインターネットなしには実現しないでしょう。これは、ICANNがその使命を通じて提供する安定性と信頼性によってのみ可能となります。
この重要な節目を祝うにあたり、私たちは技術専門家、ビジネスコミュニティー、市民社会、学界、政府、そして世界のインターネットコミュニティー全体を含むすべての関係者に心から感謝します。皆さんは、ICANNの歩みに重要な役割を果たしました。
▽ICANNについて
ICANNの使命は、安定した安全かつ統合された世界規模のインターネットの実現を支援することです。インターネットで他の人に到達するためには、アドレス(名前や数字)をコンピューター、または他の機器に打ち込む必要があります。コンピューターがどこで互いを見つけるかを知るには、そのアドレスが一意的である必要があります。ICANNは、世界中でこの一意の識別子を調整し、サポートすることを支援しています。ICANNは1998年に非営利の公益法人として創設された、世界中からの参加者によるコミュニティーです。
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